M&Aの目的は人材獲得
「人材」の有無はどうすれば診断できるでしょうか?
それは「賃金」です。賃金をみれば、どんなレベルの人材なのか、おおよその判断ができるからです。
例えば「50歳 勤務年数20年 課長 年収650万円」と聞けば「一定レベルの人材」だと推察できます。
逆に「50歳 勤務年数1年 一般社員 年収300万円」と聞きますと、大きな期待ができる人材だと想像する向きは少ないでしょう。
このように「賃金」から「人材」をイメージできるのです。
「賃金デューデリ」を実施すれば人材を確認できる
そこで賃金を元にマンパワーのレベルを確認する「賃金デューデリ」という概念を新たに提案しています。
「賃金デューデリ」は、賃金、賞与、退職金を見るため、「初任給は?」「基本給は?」「諸手当は?」「賃上げは?」など多くの視点から診断します。
そうすればマンパワーのレベルも一目瞭然となります。
北見式の賃金診断をM&Aにも活かす
筆者は賃金コンサルタントとして、賃金管理に特化した仕事をしています。そのため賃金デューデリに関しても独特なノウハウを持つと自負しています。そこで北見式デューデリなるものを披露します。
筆者は中小企業の賃金を毎年調査して「ズバリ! 実在賃金」(商標登録済)という統計を作っています。地元の愛知・岐阜・三重では1万人をはるかに超えるサンプル数があります。社労士のネットワークがあるので、そのおかげで首都圏では毎年1万人、関西圏では毎年数千人を超える賃金データを調査分析しています。
また地域補正する手法も編み出したので、北海道から沖縄県に至るまで47都道府県を対象にした賃金診断が可能になりました。